こんにちは。
日本国語力育成会です。
「ウザい。」
「ムカつく。」
「最悪。」
子どもがこんな言葉ばかり使っていると、気になったことはありませんか。
もちろん、思春期には誰でも感情的になることがあります。
しかし、いつも同じ言葉だけで気持ちを表現している場合は、少し注意が必要です。
実は、語彙力は学力だけでなく、人間関係や心の安定にも深く関わっています。
今回は、ある日の出来事をきっかけに改めて感じた「国語力の本当の役割」についてお話しします。
「ムカつく」だけでは気持ちは伝わらない
ある朝、散歩をしていると、小学生の集団登校に出会いました。
最初は友達同士でじゃれ合っているように見えましたが、次の瞬間、一人の男の子がお友達を蹴ってしまいました。
周りの子どもたちは、
「何でそんなことするんだよ!」
と止めに入りました。
すると、その子が繰り返した言葉は、
「ムカつくから。」
それだけでした。
「何があったの?」
「何でムカついたの?」
と聞かれても、
返ってくる言葉は、
「ムカつく。」
だけ。
その場では誰も、本当の理由を理解できませんでした。

感情を言葉にできないと、行動で表現してしまう
もちろん、暴力は決して許されるものではありません。
しかし、その子が最初から暴力を振るいたかったとは思えません。
もし、
「嫌なことを言われた。」
「仲間外れにされた気がした。」
「悔しかった。」
「悲しかった。」
そんな気持ちを言葉で伝えられていたら、結果は違っていたかもしれません。
語彙が少ないと、感情を整理することも、相手に伝えることも難しくなります。
すると、言葉ではなく行動で感情を表してしまうことがあります。
語彙力は心を整える力でもある
国語というと、
漢字や読解問題を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、本来の国語力とは、
自分の思いを正確に言葉で表現する力です。
例えば、
「ムカつく。」
という一言も、
少し語彙が増えるだけで、
- 悔しい
- 納得できない
- 不安だった
- 悲しかった
- 傷ついた
- 腹が立った
- 恥ずかしかった
など、より具体的に表現できるようになります。
自分の気持ちを整理できる子は、人との関係も築きやすくなります。

家庭でできる語彙力の育て方
語彙力は、問題集だけでは育ちません。
日常会話の積み重ねが大切です。
例えば、
「今日どうだった?」
ではなく、
「今日は何が一番楽しかった?」
「困ったことはあった?」
「その時どんな気持ちだった?」
と尋ねてみてください。
子どもは最初、
「別に。」
「普通。」
としか答えられないかもしれません。
それでも構いません。
大人が問いかけ続けることで、少しずつ自分の気持ちを言葉で表現する力が育っていきます。
国語は偏差値だけのために学ぶ教科ではない
私は20年以上、国語を指導してきました。
その中で確信していることがあります。
それは、
国語力は人生を支える力である
ということです。
自分の気持ちを言葉で伝えられる人は、
友達とも、
家族とも、
社会に出てからも、
より良い人間関係を築きやすくなります。
反対に、言葉が足りないと、誤解や衝突が生まれやすくなります。
だから私は、
国語は偏差値のためだけに学ぶ教科ではないと思っています。

語彙が増えるほど、人生は生きやすくなる
子どもが
「ウザい。」
「ムカつく。」
そんな言葉ばかり使っているときは、
叱る前に、
「本当はどんな気持ちだったの?」
と聞いてあげてください。
その問いかけが、
子どもの語彙を育て、
思考力を育て、
感情を整理する力を育てていきます。
国語力とは、テストの点数だけではありません。
人生を豊かにし、人とつながるための力。
だからこそ、私は国語を最優先で学んでほしいと願っています。
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