子どもをネット依存にしないために必要なこと

だってネットの世界の方が面白い

昨日あたりから中高生のネット依存の話題がニュースに上がっています。

ネット依存の中高生、国内に51万人 厚労省推計 – 日本経済新聞

携帯電話やパソコンに没頭する「インターネット依存」の中高校生は全国で推計51万8千人に上ることが1日、厚生労働省研究班(代表・大井田隆日大教授)の調査で分かった。…

 

 

私も中学校や高校に勤めていた頃、

保護者から相談を受けることが度々ありましたから

そのお悩みの深刻さは知っています。

「先生、ゲーム預かってください」とか頼まれていました。

テレビで専門家がいろいろ喋っていたけれど、

肝心なことが見事にすっぱ抜けているなあと。

ネットに依存する子たちにとって

ネットは本当に必需品なのです。

何故必需品なのかというと、

自分の存在価値を感じられる場所だから。

生きている実感が得られるから。

生きるためにネットを使うしかないということ。

逆にいうと

現実世界があまり面白くないのです。

 

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肝心なことが見事に抜けている対策

今朝NHKで行っていた子どものネット依存対策は

・いきなり取り上げるのは逆効果

・使用場所、使用時間を決める

・親子でルールを決める

実際のところ、ルールを決めても機能していない、という家庭は多いです。

スマホ取り上げたら本当に発狂する子もいますし、

暴力が怖いから子どもの言いなりと言う親も多いです。

親子でルールを決めて破ったからこうしようなどと決めても

無視する子は無視します。

抵抗する子は激しく抵抗します。

暴れます、発狂します。

そもそも、アレがないと。

家庭環境を変える必要性

大人がやっているから、という事情もあります。

昨日仕事帰りに乗った電車では

結婚指輪したおじさんたちがスマホゲームに熱中していました。

あの熱中具合だと、家でもやめられないんだろうなあ…。

親がそもそもネットばかりしている環境では

子どもが言うことを聞くはずがありません(笑)

まず子供の前に親が変わらないといけません。

親は何も変えずに

子どもばかり変えようとするのは傲慢というもの。

子どもはそういうのはすぐに見抜きます。

家族なら専門機関に頼る以上に

親としての努力はすべきですね。

親が子供に毅然と注意できない関係は非常に危ないです。

ルールが機能するために必要なのは何かというと…

親という存在の在り方

親は子どもにとって威厳のある怖い存在であるべきです。

さらに、その畏怖の念の根底になければいけないのは

力関係による恐怖感情ではなく、信頼関係でなければいけません。

何かあったら自分を守ってくれる、助けてくれる、自分のことを思ってくれている、という信頼感。

「この人の信頼を裏切りたくない」

「この人と良い関係を持ち続けたい」

「この人は私にとって大切な存在」

という思いが子ども側にないとルールは機能しない。

畏怖の念と信頼。

この二つがないとルールを敷いても効力を発揮しないのです。

子どもにとって親がどうでもいい存在、

ATMになっていてはルールなんか意味がない。

 

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生まれた瞬間から始まる信頼関係の構築

信頼関係の構築は生まれた瞬間から始まっています。

日頃からの接し方が非常に重要です。

たとえば家族の呼び方。言葉遣い。

大人を「ぱぱ、まま、じいじ、ばあば」と呼ばせる人が増えていますが、

文字数の少ない単純な言葉ほど重みが減るのです。

動物に付ける名前と一緒。モモとかハチ、とかポチみたいな。

「お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん」の方が

無意識に敬うべき存在である、と刷り込まれます。

子どもに100%関心を持って向き合っているか。

片手間に向き合っていないかどうか。

これも信頼関係には必須。

子どもは愛情に超敏感です。

親が自分に関心と愛情をもって接してくれているかどうか

これが子どもにとっての一番の関心ごとですから。

それが満たされないと

子どもはだんだん諦めて、親から離れていきます。

親に認められていない子は

無意識レベルで

自己肯定感が低くなります。

「自分は親にも愛されない取るに足らない存在」と潜在意識に刷り込みます。

そして自分も親も周囲も認められなくて苦しい人生を生きることになるのです。

自分を認めてくれる存在を探し求めて

彷徨う人生を生きることになります。

全部実体験をもとに書きました

ここまでちょっと熱くなって述べてきましたが、

これ、全部私の子ども時代の実体験をもとに書きました。

私が子どもの頃はネットがなく、

家にもプライバシーが全くなく、信頼関係も、居場所もなかったのですが、

幸いなことに家の外に自分の場所を持てたので

正気を保てたようです。

NHKが親子間の信頼関係の構築の大切さに触れることもなく、

ルールが大事とかおバカなことを真面目に語っているもんだから

朝からテレビに向かって「バカモーン!」と文句言っていました。

そもそも“本当の大人”が激減しているからなあ。

キレイに着飾って大人の格好しているけれど

「私をスゴイと言って」「私を認めて!」と全力で叫びながら彷徨っている大人ばかりだから。

自分で自分を本当の意味で満たせていない。

満たす方法を知らない大人の格好をした子ども。

だから実は自分のことで精一杯で、

正直言って我が子をどうこう言っている場合じゃなかったりする。

お金払って学校や病院に丸投げして何とかしようとする。

その間に自分は自分のための時間…

ホテルでアフタヌーンティー?ショッピング?ネイル?

その子供はどうなるかというと…

哀れかな、子どもの周りに本当の大人がいないという悲劇のループ。

うーん!大丈夫かね、日本!