子どもの「省エネ思考」にだまされないで!質問一つで国語の記述力が大きく変わる理由

国語の学び方

こんにちは。

日本国語力育成会です。

「うちの子は、何を聞いても一言しか返ってきません。」

「記述問題になると、いつも短い答えしか書けません。」

そんな悩みを抱える保護者の方は少なくありません。

しかし、それは「考えていない」のではなく、考えを言葉にする経験が不足しているだけかもしれません。

今回は、ある小学6年生とのやり取りを通して、「質問」が子どもの思考をどのように育てるのかをご紹介します。


国語の授業で私が一番大切にしていること

私はオンライン授業でも国語力添削コースでも、答えを教えることを最優先にはしていません。

一番大切にしているのは、

子どもの中にある考えを引き出すことです。

分からないから止まっている。

言葉が見つからない。

考えているけれど表現できない。

そんな瞬間に寄り添い、「あと一歩」を踏み出せるようにすることが、私の役割だと思っています。

そのため、授業が終わる頃には私自身もぐったりするほど頭を使っています(笑)。

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「待つ」ことも指導の一つ

もう一つ大切にしていることがあります。

それは、待つことです。

質問を投げかけた後、子どもが考え始めたら、すぐに答えを教えません。

最初の一言が出てくるまで待ちます。

もちろん、本当に困っているときは助け舟を出します。

でも、自分で考えて出した言葉には、大きな価値があります。


「省エネ思考」が記述問題を難しくする

最近の子どもたちを見ていて感じるのは、

できるだけ少ない言葉で済ませようとする傾向です。

質問しても、

「うん。」

「いや。」

「別に。」

で終わってしまうことも珍しくありません。

私はこれを勝手に「省エネ思考」と呼んでいます。

もちろん、本人に悪気はありません。

語彙が少なかったり、どう表現していいか分からなかったりするだけなのです。

しかし、この状態では記述問題を書くことはできません。

だから授業では、まず雑談から始めます。

その日の出来事を話してもらい、その内容を一緒に文章にしていくのです。

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「授業参観があった。」から始まった授業

ある日の授業で、小学6年生の生徒さんに聞きました。

「今日は何か学校で印象に残ったことはあった?」

返ってきた答えは、

「授業参観があった。」

たった一文です。

ここで会話を終わらせてしまったら、思考もここで止まってしまいます。

そこで質問を続けました。

「何の授業だったの?」

「社会。」

「何について学んだの?」

「聖徳太子。」

「聖徳太子について学んで、どう思った?」

「すごい人。」

「どんなところがすごいと思ったの?」

「十人の話を同時に聞けるところ。」

ここまで来ると、子どもの頭が回り始めます。

さらに、

「すごい天才やと思う。」

という言葉も出てきました。

ここで3つの内容が出そろいました。

聖徳太子…①すごい人。 ②すごい天才や! ③いっぺんに10人の話が聞ける。

ここで私が「この3つの文をつないで、聖徳太子に対する考えをまとめましょう」と提案。

並べる順番を考えないといけません。

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子どもの言葉は、質問で育つ

最初は、

「十人の話が聞けるすごい天才。」

という短い文章でした。

そこで、

「『すごい天才』をもっとぴったりな言葉にできないかな?」

と尋ね、いろいろやり取りをしてると、

しばらく考えて…、

「別格の天才」

という表現が出てきたのです。

自分の語彙コレクションからふさわしい表現を引っ張り出すことができました!

最終的には、

ぼくは、聖徳太子は十人が同時に話していても聞き分けられるので、別格の天才だと思う。

という文章を書くことができました。

最初の

「授業参観があった。」

という一言から考えると、大きな成長です。


子どもの思考は、質問で深くなる

この授業で大切だったのは、

私が答えを教えたことではありません。

質問を重ねながら、子ども自身が考え、自分の言葉を見つけたことです。

国語力とは、単に文章を読む力ではありません。

自分の考えを言葉にする力でもあります。

そして、その力は日々のコミュニケーションの中で育まれていきます。


「もっと話してみよう」が国語力を育てる

もし、お子さんが何を聞いても一言しか返ってこないとしても、心配しすぎる必要はありません。

「そうなんだ。」

で終わるのではなく、

「どうしてそう思ったの?」

「どんなところが印象に残ったの?」

と、一歩踏み込んだ質問をしてみてください。

その積み重ねが、語彙を増やし、思考を深め、やがて記述問題を書く力へとつながっていきます。

国語力は、生まれつきの才能ではありません。

毎日の対話の中で育てていくことができる力なのです。

「記述問題になると何を書けばいいか分からない。」

「考えているようだけれど、言葉にできない。」

そんなお子さんには、一人ひとりの思考の特徴があります。

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