子どもに長文読解をさせる最大のメリット

一文読解のメリット

私のオンライン授業では

国語力を鍛えるトレーニングをします。

その一つが一文読解。

一文読解に選ぶ文は

私が名文や哲学書、漢文などから選んでいます。

人生を切り拓いてくれそうな言葉、

リズムのいい言葉、

説明文などでよく出てきそうな重要な文、

単純に素敵な内容の文言葉などをランダムに選んでいます。

これらの文を10~20秒眺めさせて、

覚えさせ、

生徒の手元の紙に再現させます。

大事なことは主語と述語の関係を把握すること。

すなわち、

”文の骨格”をつかむことです。

完璧に書けなくても、大体こんなことを言っていた、と説明できればいいのです。

これを小学3年生から高校3年生まで全員に、必ずさせます。 

 

最近気が付いたのですが、

この一文読解を嫌がらなくなってくると、

飛躍的に伸び始める傾向があると気づきました(*^-^*)。

そもそも、

一文すら読解できない状態で

長文読解なんてできるはずがないのです。

ましてや、小論文なんて書けるはずがない

たった一文ですが、

そのたった一文を疎かにしてはいけないのです。

そういう姿勢を子供のころからしっかり育てることで

本当の国語力が身に付きます。

さらに、この一文読解にプラスαがあります。

一文読解にプラスα

内容の確認が終わってから、

私は

「時々、この文の内容に対して、あなたはどう思いますか?」

と生徒に質問し、

自分の意見を瞬時にまとめさせて、発表させることもあります。

先日の授業で生徒のRくんに

この+αをしてみたら、

「ノーコメント!」と言いやがりまして(笑)

火山の如く湧き上がる怒りを抑えながら💦

なぜその答えがダメなのか!

どれくらい最低の答えなのか!

どんな事態を引き起こすのか!を懇々と言い聞かせました。

その上でもう一度取り組ませました。

めんどくさがりの子はこういう答えを言います。

何も感じていないはずはないのに、

自分で自分を無視していることと同じです。

また、平気で「ノーコメント」と言ってしまう子は、

自分の意見を言語化し、

第三者と共有できる形にする練習が足りないこともあります。

R君にも

しっかりと、この自分の意見を作る練習をさせました。

出来上がったものを見て

R君がなんと言ったと思いますか?

「自分の意見をまとめられるようになりたいです。

どうしたらいいですか?」

うれしい反応でした!(^^)!。

私の鬼気迫る勢いに負けて出た言葉というわけではなさそうです。

文章を書けるようになるには

自分の意見を正しくまとめる力は記述力。

記述力が発展して、小論文にもつながります。

一生使える力です。

すべての日本人にこの力を身に付けてほしいと思っています。 

ではどうすればいいのか?

それは、

正しい日本語を自分の中にたくさんストックすることです。

正しい型を自分の中にストックすること。

 

 

そのために最も有効なのは、

日々接する文章を選ぶこと。

正しい文法で、正しい言葉を使って書かれた文章に日々接すること。

つまり、長文読解です。

長文読解に選ばれる文章は厳選されています。

子どもに、

長文読解を丁寧にさせる最大のメリットはこれなのです。

正しい言語感覚を身に付けさせること。

しかし、

偏差値を最重要視した、正解の数を競うだけの解き方は

正解するためだけに文章を読んでいるので

本当の読解はしていません。

だから正しい言語感覚は身に付きません。

読解力も育ちません。

塾に行っても国語が伸びないのはこういう理由なのです。

 

YouTubeがダメな理由

YouTubeを視聴している人は多いでしょう。

私はYouTubeを視聴するときは

できるだけ作り手が語らない動画、

映像だけのものや

好きなアーティスト(布施明さま、オペラ、スターダストレビュー・・・)だけにするようにしています。

なぜなら変な日本語が耳に入るからです。

いちいち怒って、画面に向かって日本語を訂正しています(笑)

何よりも、自分の言語感覚を乱されるのは耐えられません。

Rくんに「職業病ですね!」と笑われました。

 

 

残念ながら、

YouTubeは正しい文法・正しい日本語を身につけるのに、大きな妨げとなります。

YouTuberは、日本語の正確さや、

自分が発する言葉にこだわっている人はいません。

なぜなら、視聴者数を獲得するには、

言葉の正しさよりも、親しみやすさが大事だから。

彼らは、特に敬語表現を正しく使いこなせていません。

間違えた日本語を垂れ流し続けます。

それを無意識に聞いていると

間違えた日本語、奇妙な日本語が潜在意識に入ってしまいます。

だから、正しく、長文読解をしましょう。

長文読解を正しくすることで

正しい言語感覚をストックでき、

国語力の土台となるのですから。

おわり