【マチ子先生の日常】マチ子先生、応援される。恐怖を乗り越えて、自分の枠から飛び出してみたら。
目次
応援することが大好きです。
日本国語力育成会代表の田添です。
私は応援することが大好きです。
学校で教師をしていた時は
野球の応援に、合唱コンクール、クラスマッチ、各種イベントは
燃えに燃えて全力応援していました。
特に野球や陸上競技の応援では、
大きな校旗を振って応援を先導していたこともあります。
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しかし先日、久しぶりに私は応援される側に立つことになりました。
恩師との出会い
子どもの頃のとりえは、声が大きいことでした。
私の産声は病院中に響き渡るほどの大声だったとよく言われました。
学校で教師をしていた頃は、応援はもちろん、教壇に立って話すことも好きでした。
大学時代所属した空手部では演武で気合を出すのが大好きでした。
しかしマンツーマンのこの国語教室を開いてからは
そんな機会はなくなりました。
「ああ、大声を出したい…」という欲望が湧き上がることがあり、
一人カラオケに行ったこともありましたが(十八番は中島みゆき)、
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「なんか違うんだよなあ…私がやりたいのはこれじゃない…」と違和感が増すばかり。
そこで数年前、声楽教室を探して、
自宅でピアノと声楽の教室を開講している先生を見つけました。
この先生が、生徒の潜在能力を引き出してくれる素晴らしい先生なのです。
最初は思ったように出ない声にガッカリしましたが、
先生はいつも様々な方法を湯水の如く提案してくれます。
たくさんの情報を処理しきれず、混乱することもあるのですが、
そのうちに自分の声に驚くことが起こり始めました。
「私はこんな声を持っていたのか!」
「私はここまで高音が出せるのか!」と。
新たな自分との出会いの連続。
自分の可能性が広がっていきました。
さらに歌っていると何かが降りてくるような錯覚を覚えたこともありました。
そんな充実した日々を重ねて…
ついに発表会に出場することになったのです!
なんと!
幼稚園児、小学生、中学生、高校生、大学生に混ざって!!
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やっぱりやめようかな…
近所迷惑を考慮して、
毎日、トイレやお風呂で歌っていましたが、
どうしてもうまく高音が出ないところがありました。
日が迫ってくると気持ちがどんより重くなってきます。
悪いことをたくさん考えました。
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前日の夜は「体調が悪くならないかしら」などと考え始めました。
当日、会場に向かう時は
「会場に到着しなければいいのに」
「なんで出るって言っちゃったんだろう」
「今からお腹が痛くならないかしら」
などと考えていました(笑)。
はい、小心者です(;^_^A
魔法の言葉
それでも控室に入り、ドレスに着替え、調整をしながら自分の出番を待ちました。
いよいよ出番が来て、舞台袖に行きました。
舞台袖には次の生徒を励ます先生がいました。
私が先生の前に行くと
「田添さん、とってもきれいよ!」と微笑んでくれました。
それから…
私の手を握ってギュッと抱きしめてくれて、
「大丈夫よ!」と力強く言ってくれたのです。
思わず涙が溢れそうになりました。
ありきたりな、単純な言葉、でも…
勇気がマグマのように湧いてきました。
「この言葉はこんなに力があったのか」と驚きました。
ついに名前を呼ばれ…
ステージに立ち、練習したように
右足を後ろに引いて、左手は横に伸ばし、右手を胸に当てて、
お辞儀をしてまっすぐ立ちました。
ステージで私を支えてくれたもの
いざステージに立ってみると…
何とかなりました(;^_^A
先生の激励と、半年間の練習した時間と、”あるもの”が私を支えてくれていました。
”あるもの”とは、
教師として十数年間、全力で教壇に立ち続けた日々です。
あの日々が私の一部になっていたのです。
自分で経験したものは、誰にも奪えない。
逃れられない。
どうやったって永遠について回る。
今この一瞬も私の血肉となり、
誰に知られずとも歴史となり、刻まれるのです。
せっかくなら、良いものが良いです。
だから、今をどう生きるかは大事ですね。
発表会で得たもの①
大人になると応援される側になることは滅多にありません。
でも、こうして久々に応援されて、
本当に嬉しいな、有難いな、と思いました。
応援されると、こんなに心が元気になって勇気づけられるのだと体感しました。
生徒側の体験ができたことは新鮮でした。
もっともっと私の生徒さんを応援しよう!と思いました。
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発表会で得たもの②
正しい日本語の美しさを改めて感じました。
口ずさむだけで、心まで洗われてきれいになりそうです。
日本語はまちがいなく、美しい言語です。
今後も古典を大事にしながら国語教育に携わりたいと強く思いました。
ちなみに、今回歌ったのは「夢路より」「椰子の実」です。
大好きな歌です。
発表会で得たもの③
嫌でも、苦痛なことでも、逃げたくても
時には自分の枠や、快適なゾーンを飛び出してチャレンジすることは
とっても良いものだ、と心から思いました。
大人になると、干渉してくる人はいません。
自分で意識しないと自分の殻に籠ってしまうだけ。
自分を成長させられるのは自分だけ。
今回、チャレンジすることで自分の可能性を広げられました。
それは、新しい山の頂に立って、知らなかった美しい気色を見るような清々しい経験です。
もっと挑戦しよう!と決めました。
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発表会を終えて思ったこと
ステージを降りると、
また先生がギュッと抱きしめてくれました。
今度は本当に涙が出ました。
そして、なんと、
「もう一回やりたい」と思ってしまったのです!
「次は何を歌おうかしら。イタリアオペラもいいな」
などと次の夢を考えていました。
小心者の自分に負けずに、ステージに立ってよかったと心から思います。
次の夢を手土産に、ヘトヘトになりながら帰途に就いたのでした。
今回の挑戦で得たものは
次の夢と、
実践に赴く生徒さんの気持ちを体感できたこと。
私は、これからも頑張る生徒さんを励まし、時には叱り、応援します!
終わり