こんにちは。
日本国語力育成会です。
高校・大学・専門学校・就職など、人生の大切な節目では「志望理由書」の提出を求められることがあります。
しかし、多くの人が最初にこう悩みます。
- 何を書けばいいか分からない
- 志望理由がまとまらない
- 他の人と同じ内容になってしまう
- 書こうとしても手が止まる
実は、志望理由書が書けないのは文章力がないからではありません。
本当に必要なのは、書く前の準備なのです。
志望理由書が書けない本当の理由
私は20年以上、国語教育の現場で多くの子どもたちを指導してきました。
その中で感じるのは、
書けない子ほど、自分の思いや経験を整理できていない
ということです。
文章を書く技術以前に、
「なぜその学校へ行きたいのか」
「なぜその仕事を選びたいのか」
自分でも言葉にできていないのです。
お手本を真似するだけでは伝わらない
インターネットには志望理由書の例文やテンプレートがたくさんあります。
もちろん参考にはなります。
しかし、そのまま真似をしても採点者の心には残りません。
なぜなら、多くの受験生が同じような文章を書いているからです。
志望理由書で評価されるのは、
あなたにしか書けない経験や思い
です。
難関校に合格したAさんが最初にしたこと
以前指導したAさんは、推薦入試で県内有数の難関高校を目指していました。
ところが、
- 読解問題が苦手
- 記述問題が苦手
- 文章を書くことが嫌い
という状態でした。
「志望理由書なんて絶対書けません」
そう言っていた生徒です。
そこで私は、すぐに文章を書かせることはしませんでした。
まず取り組んだのは、
心の棚卸し
でした。
心の棚卸しとは?
心の棚卸しとは、
自分でも気づいていない思いや経験を言葉にして整理していく作業です。
質問を重ねながら、
- なぜその学校なのか
- いつからそう思ったのか
- 何に心を動かされたのか
- 将来どんな自分になりたいのか
を一緒に掘り下げていきます。
最初は何も話せなかったAさんも、
質問を重ねるうちに少しずつ言葉があふれ始めました。
そしてある瞬間、
「それだ!」
と思える体験や思いが見つかったのです。
その瞬間は、まるで土の中から宝石を見つけるようでした。
世界に一つだけの志望理由書になる
心の棚卸しで見つけた言葉は、
誰かの真似ではありません。
自分自身の経験です。
だから、
- 説得力がある
- 面接でも自信を持って話せる
- 内容に一貫性が生まれる
という大きな強みになります。
結果としてAさんは校内選抜を突破し、第一志望校への合格を勝ち取りました。
心の棚卸しで得られるもの
心の棚卸しをすると、
「自分は本当はこんなことを考えていたんだ」
という発見があります。
自分の考えが整理されるだけでなく、
学校へ行きたい理由がより明確になり、
志望校への思いも強くなっていきます。
志望理由書を書くためだけではなく、
自分自身と向き合う大切な時間にもなるのです。
自宅でもできる心の棚卸しの方法
ご家庭でも簡単に取り組めます。
① 信頼できる人と行う
保護者や先生、友人など2〜3人で行うと、自分では気づかなかった思いを引き出しやすくなります。
② メモや録音を残す
後から聞き返すと、自分でも忘れていた大切な言葉が見つかることがあります。
③ 一つの答えに質問を重ねる
例えば、
「その学校へ行きたい理由は?」
と聞いて終わるのではなく、
「どうしてそう思ったの?」
「その出来事はいつ?」
「その経験で何を感じた?」
と少しずつ深めていきます。
心の棚卸しに役立つ質問
次のような質問を、自分自身に投げかけてみましょう。
- なぜその学校を選んだのですか?
- きっかけになった出来事はありますか?
- 他の学校ではなく、その学校を選ぶ理由は?
- 入学したら挑戦したいことは何ですか?
- 将来どんな自分になりたいですか?
- その学校は、その夢にどうつながりますか?
- その学校で学ぶことで社会にどんな貢献をしたいですか?
答えは最初から完璧である必要はありません。
少しずつ言葉にしていく中で、本当の志望理由が見えてきます。
まとめ|志望理由書は「書く前」が一番大切
志望理由書は、文章を書く力だけで決まるものではありません。
大切なのは、
自分の経験や思いを整理すること。
その準備ができれば、
文章は自然とあなたらしいものになります。
「何を書けばいいか分からない」と悩んでいる人ほど、まずはペンを持つ前に、自分の心と向き合う時間を作ってみてください。
世界に一つだけの志望理由書は、そこから生まれます。
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