パワハラは国語力不足が原因?子どもに「伝える力」が必要な理由 

中学生向け

こんにちは。
日本国語力育成会です。

近年、スポーツ界や教育現場で、パワハラや暴力指導の問題がたびたび話題になります。

レスリング、体操、野球、サッカー――。

トップレベルの世界でも、指導者による暴言や暴力が問題視される時代になりました。

もちろん、暴力は決して許されるものではありません。

では、なぜ人は暴力に走ってしまうのでしょうか。

私はその背景に、

「言葉の不足」

があると考えています。

実は、パワハラ問題と国語力には、深い関係があるのです。


私たちの時代には「体罰」が当たり前だった

私が高校生だった頃、教室には“指導用の棒”がぶら下がっていました。

実際には、生徒を叩くための棒です。

宿題を忘れるたびに、頭を何度も叩かれる。

そんな時代でした。

しかし、どれだけ叩かれても、宿題を忘れる子は忘れます。

つまり、恐怖による指導では、人は本当の意味で成長しないのです。

「怒られるからやる」

「叩かれたくないから従う」

それは教育ではありません。

ただの支配です。


パワハラは年齢の問題ではない

「昔の人だから仕方ない」

そう片づけられる問題でもありません。

若い世代のいじめや暴力も、非常に深刻です。

SNSでの誹謗中傷。

過激ないじめ。

感情的な言葉。

なぜ、人はそこまで攻撃的になってしまうのでしょうか。

私は、

“自分の感情を言葉にできない苦しさ”

が背景にあると思っています。


暴力は「言葉の代わり」に起きる

人は本来、言葉で気持ちを伝える生き物です。

  • 悔しい
  • 焦っている
  • 不安
  • 分かってほしい
  • もっと頑張ってほしい

そうした思いを、適切な言葉で伝えられれば、暴力は必要ありません。

しかし、

「うまく言葉が出てこない」

「どう伝えればいいか分からない」

そんな時、人は攻撃的になりやすいのです。

特に、真剣な人ほど危険です。

熱意がある。

結果を出したい。

何とか成長させたい。

でも、適切な言葉が見つからない。

その結果、

怒鳴る。

威圧する。

手が出る。

これはスポーツ界だけの問題ではありません。

家庭でも、学校でも、会社でも起きています。


「死ね!」しか言えなかった少年

私が初めて担任したクラスに、いつも「死ね!」と叫ぶ男の子がいました。

すぐ怒る。

すぐ手が出る。

周囲からは“問題児”として見られていました。

しかし私は、彼と接するうちに気づいたのです。

この子は、

「言葉が出ない苦しさ」

を抱えているのではないか、と。

頭の中には、たくさんの思いがある。

でも、それをうまく言葉にできない。

だから、

短く、

強く、

相手を傷つける言葉だけを使うようになっていたのです。

私は今でも、

もっと彼の話を待ってあげればよかった、

と思うことがあります。

言葉が出るまで待つ。

否定せずに聞く。

その時間が、子どもには必要だったのです。 

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一流の現場ほど「言葉」を重視している

最近では、スポーツ界でも変化が起きています。

あるサッカーアカデミーでは、

「世界で戦うにはコミュニケーション力が必要」

という考えから、言葉の教育を取り入れているそうです。

つまり、

技術だけでは世界で通用しない

と気づき始めているのです。

最先端の現場ほど、

  • 国語力
  • 語彙力
  • 対話力
  • 思考力

を重視しています。

これは非常に重要な流れだと思います。


国語力が高い子は精神的に安定している

私は長年、多くの子どもたちを見てきました。

その中で感じるのは、

国語力のある子は精神的に安定している、

ということです。

なぜなら、

自分の気持ちを言葉にできるからです。

苦しい時も、

悔しい時も、

助けてほしい時も、

言葉で表現できる。

これは、生きる上で非常に大きな力です。

逆に、言葉を持たないと、

感情だけが暴走しやすくなります。 

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国語は「人生の土台」

国語というと、

「受験科目」

というイメージを持つ人も多いかもしれません。

しかし本来、国語力とは、

「人とつながる力」

です。

  • 自分の気持ちを伝える
  • 相手を理解する
  • 意見を交わす
  • 社会の中で生きる

その土台になるものです。

だから私は、

国語は何より先に学ぶべき科目だと思っています。

点数のためだけではありません。

幸福な人生を送るために必要だからです。

日本国語力育成会では、長文読解だけでなく、

「自分の考えを言葉にする力」

も大切にしています。

子どもたちが、暴力ではなく“言葉”で人とつながれるように。

そんな国語教育を、これからも続けていきたいと思っています。

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