読書しているのに読解力が伸びないのはなぜ? 国語力が育たない子に共通する“読み方”の問題

国語の学び方

1. 本は読んでいるのに、なぜ国語ができないのか

「うちの子は本が好きなんです。でも、なぜか国語の成績が伸びなくて……。」

これは、保護者の方から本当によく聞く悩みです。

毎日読書をしている。
小学生のころから本に親しんでいる。
図書館にもよく行く。

それなのに、国語のテストになると点が取れない。

特に、

  • 記述問題が書けない
  • 「理由を答えなさい」が苦手
  • 本文の内容を読み違える
  • 要約ができない

という悩みを抱える子は少なくありません。

「読書しているのだから、そのうち読解力も伸びるはず」

そう思いたくなる気持ちは自然です。

しかし実際には、

“本を読むこと”と“読解力が育つこと”は、必ずしも同じではありません。

ここを理解しないまま勉強を続けると、

  • たくさん本を読む
  • でも国語が苦手
  • 子どもが自信を失う

という悪循環に入ってしまうことがあります。

では、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

その理由は、単純に「読書量が足りないから」ではありません。

本当の問題は、

どう読んでいるか? 

にあるのです。

実は、読解力が伸びる子は、ただ物語を楽しんでいるだけではありません。

文章の中の「言葉」に注意しながら、

  • なぜこう書かれているのか
  • 登場人物はどう変化したのか
  • 筆者は何を伝えたいのか

を考えながら読んでいます。

 

さらに登場人物になり切って、

マネしたい言葉や考え方を自分のモノにして

内面・精神面でも成長していけるのです。 

だから国語ができる子は精神的に大人に見えることが多々あります。 

 

一方で、国語が苦手な子は、

  • 雰囲気だけで読む
  • ストーリーだけ追う
  • 「なんとなく理解した気になる」

という読み方になりやすいのです。

つまり、読解力とは、

“たくさん読む力”ではなく、“言葉を根拠に考える力”

なのです。

そして、この力は「センス」ではなく、

読み方によって育てることができます。

だからこそ、家庭学習でも、学校でも、

「ただ本を読ませる」だけではなく、

“どう読むか”

を大切にしなければなりません。


2. “たくさん読む”だけでは読解力は育たない

「読書習慣があれば国語力は伸びる」

これは半分正しく、半分間違っています。

もちろん、読書には大きな価値があります。

  • 語彙力が増える
  • 想像力が育つ
  • 知識が広がる
  • 言葉に親しめる

という点で、本を読む経験はとても大切です。

しかし、ここで誤解してはいけないのは、

“本を読むだけ”で自然に読解力が完成するわけではない

ということです。

実際、読書好きの子でも、

  • 記述問題になると書けない
  • 説明文を正確に読めない
  • 接続語を読み飛ばす
  • 根拠を考えない

ということは珍しくありません。

なぜでしょうか。

それは、多くの子どもが、

「内容」だけを追って読んでいるから

です。

たとえば、物語を読んで、

「面白かった」
「かわいそうだった」
「びっくりした」

という感想を持つことはできます。

しかし、それだけでは読解力にはつながりません。

国語の力として重要なのは、

「なぜそう感じたのか」を言葉から考えること

だからです。


「雰囲気読み」では読解力は伸びにくい

国語が苦手な子に多いのが、

“雰囲気で読む”

という読み方です。

たとえば、

「なんとなく悲しい場面」
「たぶん怒っている」
「いい話だった」

という理解で終わってしまう。

もちろん、文学を味わうこと自体は大切です。

しかし、学校の国語や入試で問われるのは、

「本文のどこからそう考えたのか」

です。

つまり、根拠を言葉で説明する力が必要になります。

ここが、「読書」と「国語の読解問題」の大きな違いです。


読解力に必要なのは「立ち止まる力」

読解力が伸びる子は、文章をただ流して読みません。

たとえば、

  • 「しかし」
  • 「つまり」
  • 「たとえば」
  • 「一方で」

といった接続語に注目します。

また、

  • なぜここで言い換えたのか
  • なぜこの表現を使ったのか
  • 登場人物の気持ちはどこで変わったのか

を考えながら読んでいます。

つまり、読解力とは、

「文章を速く読む力」ではなく、

「言葉を丁寧に読む力」

なのです。

そして、この読み方は、家庭学習の中でも少しずつ育てることができます。


3. 読解力が伸びる子は、“言葉”を読みながら考えている

では、読解力が伸びる子は、具体的にどのように文章を読んでいるのでしょうか。

その最大の特徴は、

“言葉を根拠にしながら読んでいる”

という点です。

これは非常に重要です。

国語が得意な子は、「なんとなく」で読んでいません。

文章の中の言葉を手がかりにして、

  • 理由
  • 関係
  • 変化
  • 対比
  • 心情

を考えています。


「接続語」を読む子は強い

たとえば、説明文で、

「しかし」

という言葉が出てきたとします。

読解力がある子は、

「ここで話が変わるな」
「前の内容と反対のことを言うのかな」

と考えます。

一方で、国語が苦手な子は、この接続語を読み飛ばしてしまうことがあります。

しかし、接続語は文章の“骨組み”です。

ここを読めるようになると、説明文の理解は大きく変わります。


「気持ち」を勝手に想像しない

物語文でも同じです。

読解力が伸びる子は、

「自分の感想」

ではなく、

「本文に書かれていること」

を大切にします。

たとえば、

「彼はうつむいた。」

という一文があったとき、

  • 恥ずかしかったのか
  • 悲しかったのか
  • 後悔していたのか

を、前後の文章から考えます。

つまり、

“想像”ではなく、“根拠”で読む

のです。


「読む力」は、考える力そのもの

ここで大切なのは、

読解力とは単なる国語の技術ではない、ということです。

文章を丁寧に読み、

言葉を根拠に考える力は、

  • 算数の文章題
  • 社会の資料読解
  • 理科の説明理解

にもつながります。

つまり、国語力はすべての学力の土台なのです。

だからこそ、

「本を読んでいるから大丈夫」

ではなく、

“言葉をどう読んでいるか”

を見つめ直す必要があります。

そして、その読み方は、

日々の家庭学習や音読、対話の中で育てていくことができるのです。

4. 本好きなのに国語が苦手な子に共通すること

「本は好きなんです。でも、国語は苦手で……。」

これは決して珍しいことではありません。

実際、小学生でも中学生でも、

  • 読書習慣がある
  • 本をたくさん読む
  • 物語が好き

なのに、国語のテストでは点が取れない子はいます。

では、その違いはどこにあるのでしょうか。

そこには、いくつかの共通点があります。


「感想」は言える。でも、「説明」ができない

本好きな子は、作品について豊かな感想を持っています。

  • 「感動した」
  • 「かわいそうだった」
  • 「この場面が好き」

これは、とても大切なことです。

しかし、国語の読解問題では、

「なぜそう思ったのか」

が問われます。

つまり、

  • どの言葉からそう考えたのか
  • なぜその気持ちになったのか
  • 前後でどう変化したのか

を説明できなければなりません。

ここで苦戦する子は多いのです。


「なんとなく」で読んでしまう

国語が苦手な子によく見られるのが、

“なんとなく読み”

です。

たとえば、物語文を読んで、

「たぶんこういうことだと思う」

と理解してしまう。

しかし、読解力とは、

“たぶん”ではなく、“根拠”で読む力

です。

だから、本文の言葉を確認する習慣が必要になります。


「読むスピード」が速い子ほど危ないこともある

保護者の方は、

「うちの子は読むのが速いから大丈夫」

と思うことがあります。

しかし実際には、

速く読めることと、深く読めることは別です。

文章をどんどん読み進めても、

  • 接続語
  • 指示語
  • 心情変化
  • 言い換え

を読み落としてしまえば、読解力は伸びにくくなります。

特に中学生以降は、「なんとなく読める」だけでは通用しません。

説明文も評論文も、

論理を追いながら読む力

が必要になるからです。


「本好き」だけで終わらせないために

もちろん、読書が好きなこと自体は素晴らしいことです。

問題なのは、

“読む経験”が、“考える経験”につながっていないこと

なのです。

だからこそ、家庭学習では、

  • 「どうしてそう思った?」
  • 「どこに書いてあった?」
  • 「この“しかし”は何を変えている?」

と、言葉に注目する対話が大切になります。

その積み重ねが、本当の国語力を育てていくのです。


5. 「国語力は“センス”ではなく、読み方で変わる」

「国語はセンスだから……。」

そう言われることがあります。

しかし、本当にそうでしょうか。

もちろん、もともと読書が好きな子や、言葉に敏感な子はいます。

けれど、読解力の大部分は、

“読み方”によって育てることができます。

実際、国語が苦手な子でも、

  • 接続語を意識する
  • 根拠を探す
  • 要約する
  • 音読する

という練習を続けることで、読み方は大きく変わっていきます。


「読める子」は、特別な才能があるわけではない

読解力が高い子は、

最初から何でも理解できたわけではありません。

むしろ、

  • 丁寧に読む
  • わからない言葉を調べる
  • 一文ずつ考える

という積み重ねをしています。

つまり、

国語力とは、“言葉に向き合う習慣”

なのです。


音読は、読解力を育てる

ここで、非常に大切なのが「音読」です。

音読というと、小学生向けの単純な練習だと思われがちです。

しかし、本当は、

音読は“読む力”の土台をつくる学習

です。

音読をすると、

  • 文の区切り
  • リズム
  • 主語と述語
  • 言葉のつながり

が自然に見えてきます。

また、黙読では飛ばしてしまう言葉にも注意が向きます。

特に国語が苦手な子ほど、音読は効果があります。

「読めているつもり」を減らし、

“言葉を丁寧に読む感覚”

を育ててくれるからです。


語彙力も、「使う」ことで育つ

読解力には語彙力も欠かせません。

ただし、単に言葉を暗記するだけでは不十分です。

大切なのは、

  • 文章の中で出会う
  • 自分で使ってみる
  • 意味の違いを考える

ことです。

語彙力が増えると、文章の理解は一気に深まります。

そして、読むことそのものが楽しくなっていきます。


6. 家庭で今日からできる、“本当の国語”の勉強法

では、家庭学習では具体的に何をすればよいのでしょうか。

ここでは、小学生でも中学生でも取り組める方法を紹介します。

特別な教材がなくても大丈夫です。

大切なのは、

“言葉を意識して読む習慣”

をつくることです。


① 「どうしてそう思った?」と聞く

もっとも効果的なのは、これです。

子どもが、

「悲しかった」
「かわいそうだった」

と言ったとき、

「どうしてそう思ったの?」

と聞いてみる。

すると、子どもは本文を振り返り始めます。

この「根拠を探す習慣」が、読解力を育てます。

人は質問されて初めて考えます。

国語力が高いご家庭では、

この「質問」が会話の中で自然に起こっていることが多いです。

答えが出てこなくても、急かさず、待ちましょう。

「あとで教えてね」でも良いのです。


② 接続語に線を引く

説明文が苦手な子には特に効果的です。

  • しかし
  • つまり
  • たとえば
  • 一方で

などに線を引くだけでも、文章の流れが見えやすくなります。

これは中学生にも非常に有効です。

しかし、実は線を引いただけで”やった気”になって終わる子が多いです。

あくまで文章の流れを把握するための手段であることを忘れないように。


③ 音読を習慣にする

毎日5分でも構いません。

音読をすると、

  • 読み飛ばしが減る
  • 文の構造が見える
  • 言葉への注意力が上がる

という効果があります。

特に小学生の家庭学習では、音読は非常に大きな意味を持ちます。

当教室が提案している6種類の音読を実践してください。

403 Forbidden


④ 「一文で教えて」を習慣にする

読んだ後に、

「この話を一文で教えて」

と聞いてみてください。

これは要約力を育てます。

最初は難しくても大丈夫です。

少しずつ、

  • 重要な部分
  • 筆者の主張
  • 話の中心

を考えられるようになります。


7. “読む力”は、すべての学力の土台になる

国語は、単なる一教科ではありません。

文章を読み、

言葉を理解し、

考える力は、

  • 算数
  • 理科
  • 社会
  • 英語

すべてにつながっています。

たとえば、算数の文章題が苦手な子は、

実は「計算」ではなく、

問題文を正確に読めていない

ことがあります。

また、AI時代になり、情報はますます増えています。

だからこそ必要なのは、

“言葉を根拠に考える力”

です。

なんとなく理解した気になるのではなく、

  • 本当にそう書いてあるのか
  • なぜそう言えるのか
  • どんな意味なのか

を考える力。

それが、本当の読解力です。


「本当の国語」を学ぶということ

国語とは、単なるテストの点数ではありません。

読むことを通して、

  • 他者を理解し
  • 言葉を考え
  • 自分の考えを深める

学びです。

その結果、内面・精神面も育っていきます。

国語は目に見えない部分を育てる科目なのです。

だからこそ、

「たくさん読ませる」だけではなく、

“どう読むか”

を大切にしたいのです。

本を読むことは素晴らしい。

けれど、本当に大切なのは、

言葉と向き合いながら読むこと

なのだと思います。

そして、その積み重ねが、子どもの国語力を育て、生きる力の土台になっていくのです。

日本国語力育成会では、
「本当の国語力」を育てるための記事・教材を発信しています。

▶ 人気記事

403 Forbidden


▶ 音読教材 準備中

error: Content is protected !!